字
あざな
カテゴリ: 命名
中国および日本で諱 (実名) とは別に成人後に付けられた通用名。中国では元服に相当する冠礼の際に字を授かり、以後は字で呼び合うのが礼儀とされた。諸葛亮の字「孔明」、劉備の字「玄徳」が著名な例である。字は諱の意味を補完・敷衍する形で選ばれることが多く、名前の持つ意味の重層性を示す文化的慣習であった。姓名判断の視点からは、字の存在は一人の人間が複数の名前を持ち、それぞれが異なる運勢的機能を果たすという考え方の歴史的先例である。現代の通称名やビジネスネームの使い分けは、字の文化の現代的な変奏と捉えることができる。