諱
いみな
カテゴリ: 命名
日本の古代から中世にかけて用いられた実名 (本名) で、生前はみだりに呼ぶことが忌避された神聖な名前。「忌み名」の意で、他者が諱を直接呼ぶことは無礼とされ、通常は官職名や通称で呼び合った。たとえば源義経の「義経」が諱であり、日常的には「九郎判官」と呼ばれた。この名前の神聖視は、名前に霊的な力が宿るという言霊思想に基づいており、姓名判断の根底にある「名は体を表す」という信念と通底する。諱の文化は名前が単なる記号ではなく、その人の本質や運命と結びついた霊的存在であるという東洋的名前観の原型を示している。